――コールセンターの位置付けとミッションについてお聞かせください。
露木 「VAIOカスタマーリンク」は、これまでにリリースした800モデルに及ぶVAIO全機種のカスタマーサポートを中心に、修理の受付や販売店様やソニーの営業からの問い合わせなどにも対応しています。コールセンターに寄せられた問い合わせ内容は、開発・企画部門をはじめとした他部門にフィードバックしていますので、社内でも「顧客の声収集の場」として捉えられる傾向が強くなっています。
コールセンターの最大のミッションは、お客様にVAIOを使い続けていただくこと――つまり利用頻度を高めることです。会社にとってのビジネスは商品を売ることだけではありません。
コールセンターはコストセンターという言い方をよく聞きますが、私達がお客様のPC利用を十分に支援できれば、顧客サポートは商品の一部だと捉えることができると思っています。特にPCの場合、お客様に「便利だ」とか「楽しい」という感想を抱いてもらい、PCの価格以上の価値を感じさせることがリピートにつながり、それが利益貢献になると考えています。
問題解決以前に“使用目的”を探る
一歩踏み込んだユーザー支援を提供
――PC利用の支援について具体的に教えてください。
露木 例えば、「あるエラーメッセージが出て困っている」という電話に対して、一般的なテクニカルサポートならばエラーを取り除くための対処方法を説明して応対を終了させるでしょう。
しかし、VAIOカスタマーリンクでは、“お客様が本当にしたいことが何だったのか”を必ず聞くようにエージェントに指導しています。そのエラーが出る前、お客様がVAIOの機能を使ってどのような処理をしようとしていたのか、真の目的を聞き取り、それをより効率的に完了できる別の機能/アプリケーション、もしくはより高度な処理が可能なテクニックを案内しています。お客様が気づいていない機能を提案することで、VAIOの価値向上を図っています。
こうしたサービス提供の背景には、PCの多機能化があります。特に音楽や映像関係をはじめとしたエンターテインメント系の機能充実が、お客様の活用を多様化させています。
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