第1講演【3GPP 5Gセッション】

10:00〜10:45

3GPPにおける5G標準化の取り組み状況とユースケース

講 師

株式会社NTTドコモ 5G推進室 主任研究員、3GPP TSG-RAN副議長
永田 聡

<講演内容>
 国際的な移動通信システムの標準化プロジェクトである3GPP(3rd Generation Partnership Project)では、第5世代移動通信システム(5G)の標準化検討が進められています。5Gでは、LTE、LTE-Advancedでも考慮されていた「高速・大容量」の観点に加えて、「低遅延・高信頼」、「多様な端末の接続」、「多様な産業のサポート」などの観点も考慮し、新たな要求条件やユースケースが検討されています。これらの要求条件、ユースケースを考慮しながら2018年には5Gの最初の国際標準仕様を策定する計画で、要素技術の議論が行われているところです。
 そこで本講演では、まず3GPPの組織概要を紹介し、標準化プロセスの特徴とともに5Gのユースケース、要求条件について解説していきます。あわせて、現在議論中の各要素技術についての解説を行いながら、それらを盛り込んだ最新の5G国際標準仕様の概要について報告します。

  • 3GPPと5Gを標準化している組織の概要・位置付け
  • 5G標準化プロセスの特徴
  • 5Gのユースケース
  • 要求条件
  • 要素技術・周波数

<講師略歴>
東京工業大学大学院理工学研究科博士前期過程修了後,NTTドコモ入社。LTE、LTE-Advanced、5Gの研究開発に従事。2011年より3GPP 物理レイヤ仕様策定グループ(TSG-RAN WG1)の副議長、2013年より同グループの議長を務め、LTE-Advanced, 5Gの仕様化を取りまとめている。あわせて、2017年より無線アクセスネットワーク全体をみるグループ(TSG-RAN)の副議長を務めている。

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第2講演【3GPP 5Gセッション】

10:50〜11:35

5G無線アクセスネットワークに関する3GPP標準化動向

講 師

株式会社NTTドコモ 無線アクセス開発部 担当課長
ウメシュ・アニール

<講演内容>
 国際的な移動通信システムの標準化プロジェクトである3GPP(3rd Generation Partnership Project)では、第5世代移動通信システム(5G)の標準化検討が進められています。無線アクセスネットワークの基礎検討は2017年3月に完了し、5Gの新しい無線アクセス方式であるNR(New Radio)をLTE/LTE-AdvancedとのDC(Dual Connectivity)により運用するNSA(Non-StandAlone)、及び、NR単独で運用とするSA(StandAlone)の双方を、5G初版のRelease 15で仕様化することが現在検討されています。具体的には、NSA仕様が2017年12月、SA仕様が2018年6月に完成する計画となっています。
 そこで本講演では、NRのNSA及びSAを含めた5Gのアーキテクチャに関する3GPPの議論を紹介し、Release 15向けに検討されている無線アクセスネットワークの要素技術について解説していきます。特に、先行して完成するNSA仕様の中からLTE-NR DC及びフロントホールオープンインタフェースの検討を取り上げて解説を行っていきます。

  • 5Gのアーキテクチャ(NRのNSA及びSA含む)
  • 5G無線アクセスネットワーク
  • LTE-NR Dual Connectivity
  • フロントホールオープンインタフェース

<講師略歴>
Case Western Reserve University卒業後,2002年にNTTドコモ入社。HSUPA、LTE、LTE-Advanced、5Gの研究開発に従事。現在は3GPP TSG RAN WG3に出席し、該WGにおける5G検討のラポータ(とりまとめ役)を務めている。

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<11:35~12:00 個別質疑・名刺交換>

<12:00~13:00 昼食>

第3講演【LAN/PANセッション】

13:00〜13:45

IoT時代の超高速&高効率無線LANをめざす802.11ax最新ドラフト案の詳細と主要技術

講 師

株式会社東芝 研究開発センター ワイヤレスシステムラボラトリー 主任研究員
足立 朋子

<講演内容>
 “超高効率Wi-Fi”の実現をめざす次世代高速無線LAN規格「802.11ax」の標準化グループでは、2016年末に第1版ドラフトを策定し、今年から802.11レベルでの承認投票のフェーズに突入しました。Wi-Fiとしては第6世代となる802.11axは、低消費電力化を図りつつ第5世代の802.11acに比べて伝送容量(端末辺りの平均スループット)を最低4倍以上に引き上げることを性能面の目標においていますが、一方でIoTなど従来の無線LANのユースケースとは異なる分野での活用に関心が高まっているほか、802.11における他の標準化活動のベースとなる規格としても参照されようとしています。
 本講演では、まず802.11ax標準化の最新動向と今後のタイムラインを報告し、MU-MIMOやOFDMAなど最新ドラフトに盛り込まれている主要技術の概要を説明します。そのうえで、IoTなどでの新たな活用を考慮して盛り込まれたExtended Rangeフォーマット、DCMなどの新技術を解説するとともに、他の802.11標準化活動への影響およびそのつながりによって広がるワイヤレス技術の将来を展望していきます。

  • 802.11ax標準化の最新動向および今後のタイムライン
  • 最新ドラフトに盛り込まれた主要な技術概要
    − マルチユーザ伝送技術(MU-MIMO 、OFDMAなど)
    − 干渉制御技術(SRなど)
    − IoT向け拡張技術(Extended Rangeフォーマット、DCMなど)
  • 802.11axが影響を与えている他の802.11標準化活動の概要
  • IoT応用に向けた展望

<講師略歴>
(株)東芝にて無線LANの研究開発に従事。専門は無線通信プロトコル。2001年からIEEE 802.11無線LAN標準化活動に参加、802.11n標準化ではEditorial Panel Member。2004年に802.11j標準化活動功労章、2010年に802.11n標準化活動功労賞を受賞。また無線LAN関係の活動により、2014年に一般社団法人電気学会 電気学術振興賞、2016年に第48回市村産業賞を受賞。その他、2011年及び2015年に関東地方発明表彰受賞など。

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第4講演【LAN/PANセッション】

13:50〜14:35

5Gを支えるミリ波無線LAN「802.11ay」のコア技術解説と実用化動向

講 師

パナソニック株式会社 オートモーティブ&インダストリアルシステムズ(AIS)社
技術本部 プラットフォーム開発センター 無線技術開発部
本塚 裕幸 (主任技師)・ 高橋 和晃 (部長)

<講演内容>
 ミリ波無線LANの標準規格 802.11ad/WiGigは、Wi-Fi Allianceによる認証プログラムが始まり、ノートPCや無線ルータへの搭載が始まりました。スマートフォンの搭載もいよいよ始まり、新たな市場やサービスが立ち上がろうとしています。こうしたなか、IEEE802委員会では2015年より開始された802.11adの後継規格「802.11ay」の標準規格の策定作業が大詰めを迎えており、2017年11月にドラフトV1.0を発行予定です。
 本講演では、まず11ayによる次世代ミリ波無線LANの仕様や特徴について、従来規格の特徴と比較しながら解説を行います。また、ミリ波無線LANとして11ad/WiGigの最新の実用化動向にも触れながら、ミリ波無線LANが果たす5Gにおける役割についても解説していきます。

  • 802.11ad/ay標準化活動の経緯と今後のスケジュール
  • 802.11ayで採用されたコア技術の解説
    − SU-MIMOやチャネルボンディング/アグリゲーション技術による、100Gpbsまで睨んだ高速・大容量化
    − 改良・拡張したビームフォーミング技術による、近接高速接続から伝送距離拡張にも対応したフレキシビリティ
  • 802.11ad/WiGigの最新実用化動向と5Gにおける役割
    − パナソニックにおける開発事例紹介〜空港やクルマを狙ったミリ波の活用

<講師略歴>

[本塚 裕幸 氏]
パナソニック(株)AIS社にてLTEモデム、IEEE802.11ad/WiGigモデムやシステム開発に従事。2015年よりIEEE802.11標準化活動に参画し11ayドラフト作成に寄与。無線方式、ディジタル信号処理に関する研究開発、及びConnected Car向け応用検討・新規事業創出を担当。

[高橋 和晃 氏]
パナソニック(株)AIS社にてマイクロ波からミリ波・テラヘルツ波などの無線システム、デバイスの研究開発に従事。IoTやV2X/Connected Carなどの新規事業創出に向けた研究開発を牽引。2006年よりIEEE802.11/15標準化活動に参画。ITSフォーラム・ミリ波WG主査、総務省・情報通信審議会作業班など各種委員会活動にも参画。2015年第63回電気科学技術奨励賞受賞。電子情報通信学会、IEEE会員、博士(工学)。

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【お知らせ】 14:35~14:40

「IEEE-WCET検定試験」実施について モバイルコンピューティング推進コンソーシアム(MCPC)

<休憩 15分>

第5講演【LAN/PANセッション】

14:55〜15:40

10GbpsのP2P無線を実現する「802.15.3e」の概要と次世代 TransferJet X 実用化への取り組み

講 師

ソニーセミコンダクタソリューションズ株式会社
新規事業部門 近接通信応用事業準備室/
高速近接無線技術研究組合(HRCP)/TransferJet Consortium
近藤 啓太郎

<講演内容>
 TransferJetは、 TransferJet Consortium参加企業が中心となり、機器同士をかざすなどの簡単な操作で最大560Mbpsの安心・快適なデータ転送を実現するために開発された高速近接無線技術です。これまで、デジタルカメラやPC、スマートフォン等の様々な機器に搭載されてきました。しかし、近年のモバイルトラフィックの増大に対応するためにはさらなる高速化をめざす必要があることから、次世代のTransferJet規格を開発するべく、IEEE 802.15 Working Group Task Group 3e(802.15.3e)において60GHz帯のミリ波を搬送波とする10Gbpsクラスの無線通信方式の標準化を行ってきました。
 本年6月にIEEEにおける標準化が完了したことを受け、TransferJet Consortiumにおいて、本規格をベースとした次世代TransferJet、「TransferJet X」の立ち上げを発表致しました。また次世代TransferJetの普及をめざし、2016年度より活動してきた高速近接無線技術研究組合(HRCP)では、実用化に向けた取り組みを活発化しています。
 本講演では、802.15.3eのApplication Required Documentに盛り込まれている次世代TransferJetの想定アプリケーションの説明と、 60GHz帯のミリ波で10Gbpsを実現するために物理層およびMedia Access Control層に採用された各種新技術の概要を解説していきます。また、TransferJet Xの普及をめざす高速近接無線技術研究組合の取り組み状況についても簡単に報告します。

  • 次世代 TransfeJet「TransferJet X」がめざすアプリケーション
  • 60GHz帯のミリ波を搬送波とする802.15.3eの規格概要
  • 10Gbpsを実現するための物理層およびMAC層の構造と各種最新技術の概要
  • 高速近接無線技術研究組合によるTransfeJet X開発への取り組み状況

<講師略歴>
ソニー(株)入社後、一貫して記録・通信機器における信号処理方式の開発に従事。2007年より、ミリ波無線通信の研究開発の一環として、総務省受託研究における産学官連携の無線通信LSI開発や、IEEEでの802.15.3c標準化に参画し、6Gbpsクラスを実現するミリ波通信の高速ベースバンド信号処理方式の開発に携わる。現在、高速近接無線技術研究組合において、次世代TransferJetの実用化をめざし、802.15.3eに準拠した無線通信 LSI 技術開発を担当している。

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第6講演【LAN/PANセッション】

15:45〜16:30

ETSIがめざす「SmartBAN」とIoT関連の最新標準化動向

講 師

広島市立大学 大学院情報科学研究科 教授,ETSI TC SmartBAN副議長
田中 宏和

<講演内容>
 ボディエリアネットワーク(BAN)は当初、日用品などにさりげなくセンサを付加して生体情報を測定することで日常健康管理やウェアラブル医療機器のための無線伝送技術、すなわちワイヤレス・ヘルスケアシステム用の技術として研究が行われてきました。IEEEでも802.15.4j/nや802.15.6などでBAN向けの無線規格が採択され、Bluetoothなどとともに実用化が進められていましたが、ここ数年のIoTの台頭によって超ウェアラブル・センサ技術を適用した”ヘルスケアIoT”の研究が世界的に活発化。そこで欧州の電気通信全般の規格化を担っている欧州電気通信標準化機構(European Telecommunications Standards Institute:ETSI=エッツィ)が、より実用的なBAN規格の策定を狙い「SmartBAN」の標準化を開始しました。ヘルスケア分野はもちろん、IoTにおけるシームレスなデータ収集技術としても大きな期待が寄せられています。
 またETSIがある欧州は、2015年3月に欧州委員会によって産官学のコンソーシアムAIOTI(Alliance for Internet of Things Innovation)が設立されるなど、早期からIoTに関する研究開発、イノベーションや標準化等に熱心に取り組んできました。ETSIはその中核的な役割を担い、WG3(IoT Standardization)を主導するなど、IoT全般に関するさまざまな標準化活動を積極的に推進していることから、世界的な影響力も大きくなりつつあります。
 そこで本講演では、ETSIが進めているSmartBANに関する標準化動向とそこに盛り込まれる最新技術について解説します。また、これ以外でETSIが取り組んでいるIoT関連の標準化作業全般を俯瞰することで、今後を見通していきたいと思います。

  • BANに求められる要件、他の無線技術との比較
  • ETSIが狙うSmartBANの概要
  • SmartBANを実現する技術−時間同期や超低消費電力など
  • SmartBANの最新標準化動向、ロードマップ
  • ETSIの概要と全体構成
  • ETSIにおけるIoT関連の標準化動向全般の紹介

<講師略歴>
大阪大学工学部通信工学科卒業。北海道大学大学院情報科学研究科博士後期課程修了。大阪大学博士(工学)、北海道大学博士(情報科学)。株式会社東芝 総合研究所(現 研究開発センター)入社。以来、無線システムに関する研究開発に従事。その後ウェアラブル・バイタルサインセンサSilmeeの開発と事業化、次世代ボディエリアネットワークSmartBANの研究開発及び標準化に従事。その間、国際電気通信連合(ITU)、Bluetooth SIG、欧州電気通信標準化機構(ETSI)、国際電気標準会議(IEC)等に参画。1999年 日本ITU協会賞 国際活動奨励賞を受賞。現在 ETSI Technical Committee SmartBAN 副議長、IEC Systems Committee Active Assisted Living(Syc. AAL)Working Group 議長。2015年4月から現職。

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<16:30~17:00 個別質疑・名刺交換>

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