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地域共同のコールセンター構築で
リアルな応対をカバー
――しかし、インターネットではおのずと利用に限界があるのではないですか。
知地 そうです。自治体の住民サービスはあくまでユニバーサルでなければいけないわけですから、いくらユーザーフレンドリーなポータルを構築しても、従来の対面に代わる物理的な窓口は必要です。このチャネルはやはり電話が最も有効であり、コールセンター化が従前からの構想でした。ただし、政令指定都市クラスであればともかく、市が単独でセンターを構築するのは資金的にも運営的にも難しいのが現実です。そこで今、岐阜県が進めているのは、県内の市町村が共同でコールセンターを構築することです。県もセンターの1利用者になるのです。これまで約1年半の調査・準備期間を経て、8月初めに関係市町村を集めた「岐阜県電子自治体推進市町村・県連絡協議会」に「CRM部会」を発足しました。今後、CRM部会で検討を重ね、共同コールセンターの早期実現を目指します。
――共同センター化は他の地方自治体に先駆けた取り組みになりますね。
知地 ここで重要なのは、コールセンター席数などの規模が問題なのではなく、住民に対して非対面のQ&Aの仕組みをどう作り込むかということです。私がIBM出身ということもあってか、各ベンダーさんからの働きかけも多いのですが、その際申し上げているのは、企業向けのソリューションのような『規模の論理』を自治体に持ち込んでも通用せず、メリットは薄いということです。システムだけでなく新たなマネジメントモデルの提案を含めたコンサルティング要素を取り込まないとビジネスにはならないと思います。ついでに言えば、行政CRMのCはシチズン(市民)であり、DB化により優良顧客をセグメントして囲い込むといった企業向けのソリューションとは異質です。むしろ個人情報保護の観点からもDB化してはいけないのです。
自治体に寄せられる問い合わせは多種多様で、苦情に近い内容も多くあります。住民は最終的に誰が処置してくれるのかを問い合わせてくるのであって、基本的に担当窓口の案内しかできないFAQでは不十分だし、せっかくコールセンターを作っても、オペレータが的確に処置できなければ、再びたらい回しのスパイラルに陥るだけです。
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