|
――1990年代、日本アイ・ビー・エムは国内でCRMコンセプトをいち早く実践し、また提唱した企業でした。当時から現在までのCRM市場のトレンドをどう捉えられていますか。
浅野 CRMの提唱・普及以前でも、社内に統合DB(データベース)を構築し、蓄積した顧客情報をもとにセールスやマーケティングを実践している企業は存在しました。こうした顧客情報の分析結果を、コールセンターやWebサイトといった非対面の顧客接点で活用しはじめたのが、CRM市場を創出・拡大させた大きな要素だったと言えます。しかし、ITの側面から見たCRM市場は、2001年頃にピークを向かえ、ITバブル崩壊の影響を受けたこともあり一時縮小しました。「投資対効果が見えにくい」と判断されがちなCRMソリューションへの関心は、他のIT分野と比較しても薄れてしまったように感じます。
一方で、この間もブロードバンドや携帯電話の普及によるインターネット・ユーザーの急拡大や、安価かつ小型のDBサーバーの登場など、企業のIT投資を再喚起する土壌は徐々に醸成されていきました。現在はリサーチ会社が推測しているように、国内CRM市場は再び拡大傾向にあると捉えています。
|