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――それで一気に全国展開へと。
小林 いえいえ。たしかに先見の明はあったのですが、カタログを作成し全国の小売り店さんに送っても梨のつぶてといった試行錯誤の時期が長く続きました。しかし、このビジネスモデルは絶対いける! という信念で地道な取り組みを続けた結果、95年からようやく軌道に乗り出しました。その間、決済や情報提供の仕組み化、カタログの創意工夫の陣頭指揮を執ったのが90年に入社した私です。まだ分母が小さかった時期だったこともありますが、通販部門の売り上げを5倍に伸ばしました。
営業マンの支援業務を強化
ITより「人」に比重
――コールセンターの設置はこの通販ビジネスの受け皿ですね。
小林 カタログ商品の受注センターの役割はもちろんありますが、卸業務ではカタログ掲載以外の商品、他のメーカー製品の注文や相談も多いので、その問い合わせ応対も大きな業務となっています。さらに、営業マン(対面)の支援業務が重要なミッションです。取り引き金額が大きい量販・チェーン店などのお客様は営業マンが担当しアカウントしますが、小物や備品類の通常の注文はコールセンターで一括して受注し、その分、営業マンには提案活動をはじめとする本来の営業にもっと注力してもらうようにしています。提案活動には、例えばチェーン店様の商品本部と交渉し、独自の備品管理表を作成して傘下店に配布してもらい、これを基にコールセンターに発注していただくといった仕組みを考案することも含まれます。
――非対面業務の拡大とともにコールセンターの仕組みも拡充してきたと。
小林 当初は営業の事務スタッフが担当する単なる電話受付窓口でしたが、逐次拡充し、2000年にコールセンターの名称をはっきり打ち出してシステム化を図りました。システム面でも随分試行錯誤しました。例えば、いち早くCTIに着目して導入を試みた時期もありましたが、(着信ポップアップの)ヒット率が20〜30%で、電話端末画面に表示される番号を再入力したりする方が速くて正確なので、もう使っていません。むしろ、顧客DBの充実に力を入れ検索のし易さを工夫しています。システムはもちろん大事ですが、今はもう1つの要である「人」に比重をかけ、マインドアップや応対スキルを強化しています。
あくまで正社員にこだわり
文字通り『顧客視点』を体現する
――現在のコールセンターの概要は。
小林 業務本部のコールセンター部門として本社内に設置し、スタッフは22名で全員正社員です。電話件数は1日約300コールですが、お客様が小売り店のBtoBセンターであることからFAXでの受注も多く、1日平均400〜500件あります。スタッフは基本的に電話応対とFAX受注入力業務をマルチで対応していますが、スキルにより優先順位を付けバランスをとっています。
――全員正社員で対応しているのですか。
小林 そうです。アウトソーシングばやりであり、当社も物流部門では半分アウトソース(半分は本社直雇用のパート社員)していますが、コールセンターはあくまで正社員です。理由は、通販においてコールセンターはビジネスの核だからということもありますが、それ以上に、営業マンと同じくお客様と相対する最前線であるからです。お客様の潜在的な声をどう吸い上げて商品・サービス開発に活かすかがよく議論されていますが、その拠点はまさしくコールセンターであり、担当窓口は正社員であるべきです。カタログ商品だけの通販であればアウトソーシングも可能かもしれませんが、卸業では先に言いましたように業務が多岐にわたるのでなおさらです。
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