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 2009年6月号

VOC活動の成否は“活用”の仕組み次第!
センター再編と全社員教育を一挙に実行

ネスレ日本 常務執行役員
コミュニケーションズ&マーケティング エクセレンス本部長
石橋 昌文氏


ネスレ日本は、従来から展開しているロイヤルユーザー向けの対応ノウハウを一般消費者に拡充すべく、VOCの収集・活用を軸とした消費者窓口を編成。顧客対応ノウハウの共有はもとより、熟成しつつあるVOC活動をさらに進化させるために体制を整えた。石橋昌文常務は、「マーケティングや営業のスタッフにお客様の声を聞かせ、気付きを得たり、新たな価値を生み出す仕組みにしたい」と強調する。

Profile
石橋 昌文(いしばし まさふみ)氏
ネスレ日本 常務執行役員
コミュニケーションズ&マーケティング エクセレンス本部長

1985年
  ネスレ日本入社 九州支店に配属
1986年
  営業本部 本部長アシスタント
1987年
  営業本部 営業企画部
1990年
  ネスレUKネスレロントリー事業部 セールスマネージメントトレーニー
1992年
  ネスレマッキントッシュ(現ネスレコンフェクショナリー) マーケティング部ブランドマネジャー
1999年
  ネスレ スイス本社 コンフェクショナリー ストラテジックビジネス ユニット マーケティングアドバイザー
2001年
  ネスレコンフェクショナリー マーケティング部 カテゴリーマネジャー
2005年
  ネスレコンフェクショナリー マーケティング統括部 統括部長
2009年
  ネスレ日本 常務執行役員 コミュニケーションズ&マーケティング エクセレンス本部長(4月1日付)

――コンタクトセンターをリニューアルされた背景を教えて下さい。

石橋 複数あったお客様窓口を統合することで、コミュニケーション力の強化を図ることが大きな狙いです。ネスレは、グローバルでの成長戦略の1つに「消費者コミュニケーション」を掲げています。このため、従来より不特定多数のユーザーに向けた『お客様相談室』や、ネスレ製品のロイヤルユーザー専用の『トゥギャザー・ネスレ リレーションシップ・センター』などを開設し、お客様一人ひとりの声に耳を傾け、嗜好やニーズにお応えすべくコミュニケーションを図ってきました。これらの取り組みを一歩前進させ、さらなる消費者満足とロイヤルティ向上を目指すため、2つのセンターを本社ビルに統合し、4月30日より『ネスレVOC(Voice Of Consumer)センター』として、新たな活動を開始しています。これにより、ワンストップソリューションを実現し、オペレーションの効率化はもとより、それぞれが持っていた強みや専門性を共有することでクオリティを上げることが可能になります。また本社内にネスレVOCセンターを設けることで、製造、マーケティング、セールスといった他部門にお客様の声をより迅速に伝え、会社が一丸となってさらなる消費者起点の事業活動が可能になると確信しています。

ロイヤルティ醸成プログラムをコアに
不特定多数ユーザーの信頼も獲得

――具体的には、どのような機能を持つのでしょうか。

石橋 主な役割は3つあります。まず、従来通りお客様一人ひとりとの対話を通じてロイヤルティ醸成を図り、@感情的な絆づくりを行う場です。続いて、お客様の声を社員が現場で体感し、製品やコミュニケーションに反映するための気付きを得る、A消費者インサイト(想い)を把握する場。最後は、ネスレが目指している、B栄養・健康・ウエルネス企業としての情報発信の場になります。各々の具体的な取り組みを紹介する前に、まずは当社が実践しているCRM活動についてご説明した方がいいでしょう。
 ネスレ日本では、2000年1月から『トゥギャザー・ネスレ』プログラムを開始しています。これは、当社の主力商品であるネスカフェのロイヤルユーザーを特定し、定期的に情報誌を送付したり、会員専用の特典提供や特別なおもてなしによって、よりロイヤルティを高めようというものです。例えば、会員先行で新製品情報を伝え、商品モニターをお願いすれば、製品発売前に自然とクチコミで宣伝していただけます。また、当社や製品に対する率直なご意見を伺い、得られた情報を基に商品改良を行えば、会員以外のお客様のファン化も期待できます。当初は会員数拡大を目的に活動し、ある程度の規模に達した2004年5月に、会員専用の電話窓口を含めたCRM戦略拠点として、リレーションシップ・センターを開設しました。現在は、会員約170万世帯を対象にサービスを提供中です。
 この窓口は会員と対話を重ねることで友達のような関係構築を目指しています。過去の応対履歴を照会しながら、オペレータは趣味嗜好や自分の経験などを話題にし、まるで“ご近所さん”と談笑するような雰囲気を作ります。すると、プライベートなことも含め、さまざまなお話をしていただけます。こうして当社への信頼感を育てていくことを、エモーショナル・ボンディング(感情的な絆づくり)と呼び、これを不特定多数のお客様にも広げたいと考えました。


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