|
――少子高齢化社会などを背景に、消費者の健康意識は高まっていると思います。健康食品・サプリメント業界の現状をどのように捉えられていますか。
駒村 一般的には1兆円を超える市場と言われていますが、非常に危機感を持っているというのが本音です。健康食品・サプリメントは、食品・医薬・化粧品などさまざまな分野から誰でも参入できる業界です。また薬事法では、健康食品はあくまでも「食品」ですので、医薬品として認められているような効果効能は訴求できません。しかし、これを規制するガイドラインが何もないのも実状です。このため、一部の悪徳業者が言葉巧みな宣伝文句で商品を販売し、詐欺や健康被害などの事件・事故を起こしています。もちろん、真面目な企業の方が多いのですが、消費者には業界自体が混沌としているように見えるでしょう。これを是正しなければ信頼を獲得できません。現在、複数ある業界団体を一本化し、健康食品の安全性や効果効能に関するガイドラインを自主的に作ろうという動きが活発化しています。
――どのような内容になりそうですか。
駒村 まずは健康食品とは何かをきちんと定め、安全基準や効果効能を説明できる範囲を明確化していきます。そのうえで監督官庁に申請し、法制化を促したいと思います。すでに各有力メーカーの経営者が集まるエグゼクティブ会議を何度か開催しており、私自身も同会議の代表世話役を務めています。まだまだ意思統一ができていない面もありますが、同じ方向に向けて歩み始めたところです。
処方薬と健食・サプリの交差性を睨み
安全・安心の健康相談を実践
――通販ビジネスを展開されていますが、ガイドライン策定によって顧客対応は変わるのでしょうか。
駒村 現在は薬事法に触れない範囲でしか商品の特徴を説明できず、言葉の選択にも非常に気を使っています。法律で許された範囲で効果効能を説明できるようになれば、当社は自信を持って商品を勧めることができ、お客様も安心してご購入いただけます。そのために当社製品が特定の疾病に対して予防効果があるというエビデンス(科学的根拠)を獲得すべく、大学・研究機関と連携して実証データを蓄積しています。もちろん、これは従来から行っていることですが、ガイドラインの策定にあたって、エビデンスに基づいて効果効能を説明できるよう行政に主張するつもりです。
|