――ISP業界は、新規会員の獲得競争からブロードバンドサービスへの移行促進、さらにコンテンツの中身で勝負する時代になってきていると思いますが、御社の状況はどうですか。
小西 当社はソニーのグループ企業として、サービスブランド「So-net(ソネット)」で、さまざまなインターネット関連サービスを行っています。So-net会員数は約230万人(2004年6月末時点)。このうち、ブロードバンド会員は約58万人です。ADSL(アッカ・ネットワークスの回線サービスなど)が主体ですが、今後、光(FTTH)サービスが急伸していくとみて、ブロードバンド本格時代に向けて、ビジネスプロセスを改革しています。お客様の問い合わせ応対やテクニカルサポートを受け持つコールセンターも同様に再構築を進めています。
CS起点のBPR推進で
仕組みをドラスチックに変える
――御社におけるコールセンターの位置付けとミッションをお聞かせ下さい。
小西 親会社のソニーはメーカーとしての“モノづくり”の発想で、とにかく良い製品を世に送り出すことが使命。これによってお客様からご支持をいただいているわけですが、当社はサービスそのものが商品であり、コールセンターで行う各種のサポート業務はこのサービスを支える重要な柱です。サービス自体では差異化が図りにくくなってきた現在、今後の競争を勝ち抜くうえで、サポートのウエイトはますます高まっています。そのサポートを担うコールセンター業務を通じCS向上や顧客ロイヤルティ醸成を実現していくことが、今後を左右するコアコンピタンスの一つと位置づけています。こうしたコールセンターの目的と業務の重要性を全スタッフと共有し、根づかせるためには大胆なパラダイムシフトが必要で、これまでにいろいろな取り組みを行ってきました。ここにきて、コールセンター全体で新たな意識の共有化ができてきました。
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