――インターネットサービス市場は新規加入が鈍化している半面、ADSLさらに光のブロードバンドの比率が高まっていますが、御社の状況は。
阿部 弊社サービスの会員数は現在190万加入、うちブロードバンド会員が145万(NTT東西地域会社の「フレッツ」)を占め、ブロードバンドだけでみると業界4位の規模となっています。今のところADSL(フレッツ・ADSL)が圧倒的に多いですが、新規を中心に光(Bフレッツ)が増えています。コンテンツも光サービスを前提にした内容になりつつあり、今後、光の比率が高まるのは必然的な流れと見ています。
――ブロードバンド会員の増加に伴い、会員サポートのやり方も変えていかなければならないと思いますが、現状の顧客サポート体制は。
阿部 大きくコンシューマ、法人サービス、パートナー企業・代理店の3つの対象別に複数センターを運営しています。このうち、私の管轄するコンシューマ向けは、入会前の問い合わせ(サービス内容、申し込み手続き)対応窓口(ぷらら入会ダイヤル)と、入会後(接続・設定、料金など)のサポート窓口(ぷららダイヤル)の2つのセンターを設置。受付時間は、ぷらら入会ダイヤルが10時〜22時、ぷららダイヤル平日12時〜21時、土日・祝日が12時〜19時。Eメールは24時間対応しており、メールによる問い合わせの比率は平均20%です。
確かに、会員数200万の大台が目前となり、ブロードバンド比率も高まっているだけに、CSを損なうことなく、どのように運営の効率化を図るかが課題となっています。
――御社のサービスは、調査会社J.D.パワー アジア・パシフィックのCS調査(「2004年ブロードバンド・インターネット・プロバイダー顧客満足度調査:2005年1月17日発表)で、ユーザーから高いポイントを得、とくに「加入後 半年以上」ではISP中トップ評価となっていますが、この要因は何だとお考えですか。
阿部 接続品質、各種費用などさまざまな要素を含めてご評価いただいたものと思っていますが、私がお客様の立場で考えた場合、1回の問い合わせで全て解決する、コールをたらい回しされないことが最も望むことです。このため当社のサポートセンターでは、開設当初からCSRのマルチスキル化を基本にして教育・研修などを徹底してきました。テクニカル、コミュニケーション能力双方で一定レベルのスキルをマルチにクリアして初めてお客様と応対できるというように、実際のオペレータ席に着くまでのハードルを高く設定しています。こうした地道な努力の積み重ねをお客様にご評価いただけたのではないでしょうか。まして、ISPのサービスラインナップは各社が横並びに近い状況になっているだけに、CS評価の上で「顧客サポート応対」のポイントは以前にも増して高くなっていると思っています。
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