
高品質な顧客応対を実現するには、コミュニケータに目標を与え、スキル向上を促すことが重要だ。テルモでは、「コールセンター内資格制度」を導入。電話応対スキルと商品・業務知識の両面から総合的に判断し、初級から上級までの4段階で等級を付けている。等級は人事考課の参考となるため昇格意欲が増し、モチベーションも向上。センター全体の品質アップにつながっている。そのポイントは3つだ。
(1)基準の明確化
応対スキルを評価するモニタリングでは、正確に判定でき、コミュニケータの納得も得られる明確な評価基準を定める。商品知識はペーパーテストを実施し、獲得点数でランク付けする。
(2)総合評価
応対スキルと商品知識はともに高いレベルでバランスを維持しなければならない。そこで、2つを組み合わせて総合的な評価で資格の等級を決める。
(3)等級別トレーニング
各スキルで初級と判断された者に対しては、より手厚いフォロー研修を実施する。応対スキルならモニタリングとコーチングを繰り返し、商品知識は研修の頻度を上げて弱点克服を図る。