
2006年に成立した改正薬事法をきっかけに、製薬会社へ直接、問い合わせる患者が増えた。これにより、相談窓口には“顧客視点での応対”を求める傾向が強くなった。従来、医薬情報室の社員が応対業務を兼務していた製薬会社シェリング・プラウは、2008年7月にカスタマーセンターを設置。ホスピタリティの高い顧客対応を実現するべく、アウトソーサーの協力を得ながら業務改善を図っている。ポイントは3つ。
(1)センター要員を社内募集
通常業務と兼任していると、応対が不十分になりがちだ。そこで、カスタマーサービス業務に興味を持った意欲的な社員を中心にセンター体制を整え、併せて回答の標準化を図った
(2)アウトソーサーとの協力体制
顧客応対のプロからセンター運営のノウハウを学ぶ。ホスピタリティの高いスタッフから、顧客視点に立った応対スキルを吸収する
(3)コールセンターシステム導入
事業展開によって柔軟に席数を増減できるASPサービスを採用。電話系インフラとCRMシステムを導入し、入電数や顧客属性などを把握している