|
――グラクソ・スミスクライン(以下GSK)は、国内の製薬会社のなかで、外資・国内を問わず、最も早くコンタクトセンターの活用に乗り出しました。その背景を具体的に教えてください。
オヴァロ 質の高い顧客サービスを追求するために、伝統的な医療従事者に対する学術情報提供業務に加え、患者さんをはじめ、そのご家族など一般生活者を対象としたサービス業務の確立を狙いとしていました。他社に先駆けて、医療用医薬品の会社として、可能な範囲で最大限のDTC(Direct
To Consumer:疾患啓発活動)活動を推進する中核機能、ひいては高い顧客満足度を達成・維持する活動拠点として、カスタマー・ケア・センターを位置づけていたのです。
カスタマー・ケア・センターでは、学術情報の提供に終始していた一般的な製薬会社の問い合わせ窓口とは一線を画し、サービスレベルやACW(After Call
Work:平均後処理時間)をはじめとした“コンタクトセンターのKPI(Key Performance Indicator)”をベースにした管理手法を採用することで、対応品質・生産性を追求、内外から高い評価を得てきました。
――このほど、カスタマー・ケア・センターの大幅な組織改正に着手されたと聞きしましたが……。
オヴァロ これまで、マーケティング本部に属していたカスタマー・ケア・センターを営業本部に移管すると同時に、MR(Medical
Representative:医療情報担当者)を支援する機能を統合しました。
マーケティング本部の旧カスタマー・ケア・センターの評価が高まるにつれ、その役割が全社的に再認識されてきたのです。それは、端的に言えば『コールセンターとは、単に電話を受けるだけの部署ではない』ということでした。より高いレベルで活用すれば、これまでGSKに欠けていたもの――情報の一元化と還流という“フィードバック・カルチャー”構築の担い手になると考えたのです。そのためには、まずは患者さんなどの一般生活者の方々、医療従事者、MRといったすべての電話をかけてくる“顧客”に対して、同じ基準、同じサービスの考え方で接すると共に、よりシステマティックに顧客対応の仕組みを考察する必要があります。そこで、高い評価を受けていた旧カスタマー・ケア・センターの管理手法とコンセプトをベースに、営業本部に属していたMRダイレクトセンターとサポートセンターを統合することを決断しました。
|