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――白物家電を取り巻く市場環境は厳しいと聞いています。業界の現状をどのように捉えられていますか。
高見 ここ数年、白物家電は単価ダウンの傾向が顕著で、市場そのものが横這いの成熟産業となっています。このため、少しでも高付加価値の商品を提供していかなければ、成長を維持できないという状況です。これは、単純に高価な商品を売るという意味ではなく、お客様にとってより価値の高い商品を提供するということを指します。そのため、お客様が何を望んでいるかを徹底的に調査する必要があり、幅広く顧客ニーズを捉える仕組みの構築が重要になります。
また、お客様に対しては購入前・購入時・購入後の3つのステージがありますが、家電製品の流通には販売店経路があるため、とかくメーカーは購入前と購入時の顧客行動を重視しがちで、購入後のフォローは販売店任せになる傾向がありました。しかし白物家電は、一度購入すると次回購入まで約10年と長期にわたって使用される商品がほとんどです。購入後も快適にご利用いただくためには、メーカーがきちんとお客様をサポートできる体制が必要で、ここでのサービス品質がリピート購入に大きく影響します。この点を理解して物作りとマーケティングを行わなければ、市場で生き残れないと考えています。
――その仕掛けとして、会員制Webサイトに着目されたわけですね。
高見 そうです。直接販売を行わない当社がお客様とダイレクトにつながるには、Webを使ったCRM実践が有効と考えました。そこで、2003年に会員制サイト「MY
Nタウン」を開設したのです。これは、お客様の声を捉える場としてだけでなく、まだご購入いただけてない方への商品訴求や、既存ユーザーへのワン・トゥ・ワンの情報提供を行う双方向コミュニケーションの基盤となります。
――ナショナルアプライアンスマーケティング本部の役割は。
高見 文字通りナショナル商品の販売に関して全責任を負うマーケティング実践の戦略拠点です。Webから得られた市場ニーズを製品担当者に伝えて新商品を企画することはもちろん、ニーズに従って購買を訴求するパブリシティや宣伝広告、カタログ、店頭に至るまでの販売戦略を練り上げます。さらに、既存のお客様には当社製品を永くご愛顧いただけるような情報を提供していきます。商品を買う前、買う時、買った後、すべてにわたる“360度マーケティング”を行って顧客ロイヤルティを醸成し、ナショナルファンを作り上げることが、大きなミッションとなります。
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