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現場主導型のシステム導入を促し
CRMシステムの使いこなしを改善

――CRMにさまざまな課題をもたらした根幹の問題として、システムの使いこなしがありました。その原因として、一時はベンダーにその責任を求める風潮がありましたが、最近は「現場を無視したトップダウンによるシステム導入に問題があった」とユーザー企業側の課題を指摘する声も目立ちます。コールセンターでも現場主導型でシステムのリプレースを進める企業が増えてきました。この傾向についてどう思われますか。

浅野 現場主導型のシステム導入が推進されはじめているのは、CRMに限らず会計や在庫管理、SCM(サプライチェーン・マネジメント)などLOB(ライン・オブ・ビジネス)アプリケーション全体で見られる傾向です。IT投資に関わる要望は、経営層やシステム部門ではなく、実際に業務を高品質かつ効率化することを目指すユーザー部門(LOB)自体が行うべきものです。よく「CRMシステムは導入効果が見えにくい」といわれることがありますが、ユーザー部門が責任を持ってIT構築プロジェクトに関わることで、導入システムに求める要件はより明確になるはずで、効果測定は比較的容易に行えると思います。
 また、現場主導型のシステム導入が進んでいることを踏まえ、システム提供者側も変化が求められています。従来のように経営層やIT部門とのみ接するのではなく、直接ユーザー部門から要望を聞き出しそれに応えるソリューションを提案するべく、コミュニケーション力を強化することが必要になっています。当社は、経営層とIT部門とのコミュニケーションに強みを持つ日本アイ・ビー・エムと現場業務のコンサルティングを得意とする旧PwCとを統合した組織であることから、コミュニケーション力についてはすべての工程で競合他社に対して高いアドバンテージを有していると自負しています。

アウトソーシング市場に新旋風
自社の実績に裏打ちされた提案を実践

――御社の場合は日本アイ・ビー・エムがBTO(ビジネス・トランスフォーメーション・アウトソーシング)事業を展開しているということでも、現場視点の提案ができるという強みがありますね。近いコンセプトとして、BPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)を訴求する競合も増えていますが、この市場をどう捉えていますか。

浅野 日本アイ・ビー・エムは、1995年から自社営業チャネルおよびアウトソーシングサービスとして、国内3カ所のコールセンターを運営しています。センターで試行錯誤とPDCAサイクルによる改善を繰り返した結果、現在は日本アイ・ビー・エムの売り上げの25%を非対面チャネルで創出するなど効果を出しています。当社は、こうした実績をベースとし、具体的なコンサルティングを実施できることをクライアント企業に訴求しています。
 また、競合が増えることは市場拡大を示唆する傾向だと捉えています。差別化戦略としては、単なるオペレーション業務の受託ではなく、企業の戦略や現場から出る課題の解決を反映した、業務改革やITのレベルアップを継続的に実施していくことです。『BPO+コンサルティング+IT構築』という当社ならではのモデルを訴求していく方針です。
(聞き手・石川 ふみ)

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