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――逆に、従来のインハウスによるオペレーションから、アウトソーシング形態に移ったことによる課題はないのですか。
栂野 プロセシング業務を受託する専業会社の設立は、先にプロセントさん(OMCカードと丸井の業務受託)がありますが、カード業界では先駆的な取り組みであり、クライアント(カード会社)とどう向き合うかがまだ確立されていません。プロセス管理はとくに重要で、従来以上にシビアに取り組まなければなりませんし、クライアントの要求も当然ながら強くなります。オペレーションだけでなく、バックヤードにあたるCS推進やVOC活動といった業務も、クライアント側と双方に持っていたのではダブルコストになるので、これをどう効率的に運営し、より効果の上がる方向に持っていくかを、数値管理やフィードバックの仕方を含めて構築していくことが、当面の課題となります。せっかく専業化したのに、かえって非効率になったり、サービスレベルが落ちたりしたのでは、そもそもの意義を失います。逆に、この命題をクリアできれば、プロセシング専業会社の位置づけを確立でき、今後のアウトソーシングビジネス本格化の道筋を付けることができるだけに、早期に一定レベルの効果を上げ、クライアントからの評価を得たいと考えています。
2社以外の外部受託で3年後90億円に
カード業界以外にもビジネス拡大
――今後の事業計画と数値目標を教えてください。
栂野 まだ、プロセシング事業を金額としてインハウス運営時とどこで区分けするか、完全に明確化できない部分もありますが、向こう3カ年の営業収益目標は、2008年度295億円、2009年度313億円、2010年度で333億円です。生産性も順次引き上げ、2010年度には現在より15%アップを目指しています。今のところ、クレディセゾンとUCカードの業務受託が収益の90%を占めていますが、この2社以外の外部受託比率を高め、2010年度で総営業収益の約30%にあたる90億円にする計画です。外部クライアントとしては、みずほグループ、クレディセゾンの親密先、お取引先を中心としたカード各社がありますが、メガバンク中心に系列化も進んでいることから、カード業界内だけではこの目標は達成できないと考えています。新規領域の一つは、電子マネーに代表される新しい決済ビジネスのプロセシング業務受託、さらには、決済やイン/アウトバウンドといった機能やシステムを、カード業界に留まらず、広く深く売り込みたいと考えています。これが達成できれば、総合プロセシングのサードパーティとして理想の業態になると思います。
(聞き手・鈴木 信之)
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