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クレディセゾンとUCカードから
プロセシング業務を受託
――会社設立の経緯を説明してください。
栂野 当社の親会社のクレディセゾンと親密な関係にあるみずほ銀行およびその系列カード会社であるユーシーカード(以下:UCカード)との3社間の再編フローと密接に関わっています。クレディセゾン側にイシュア事業を、一方のUCカード側にアクワイアラー事業をそれぞれ集中特化し、もう1つのプロセシング事業については、クレディセゾンとUCカードの業務プロセスおよびシステムプロセスを外に出して、1つにまとめる目的で設立したのが新会社のキュービタスです。社名の由来は、量子コンピューティングの計算単位である「キュービット」と、「ユビキタス」を掛け合わせた造語です。2007年10月の設立当初は、まずUCカードの全プロセシング業務を新会社へ集約し、クレディセゾンの申込書登録などの事務処理業務についても順次移行。今年4月に、クレディセゾンの審査・インフォメーション業務などを統合して、両社の全プロセシング業務を集約しました。資本構成は、設立時のUCカード100%出資から、4月の集約完了時にクレディセゾンが51%、みずほ銀行が49%を出資するクレディセゾンの連結子会社となっております。
――新会社のなかでコールセンターの役割は。
栂野 プロセシング業務には、入会審査、インフォメーション、信用管理、事務処理の各業務が含まれますが、インフォメーション業務をはじめとしてコールセンターの占めるウエイトとミッションは非常に大きいものです。人員的にも現時点の社員数約3000名のうち2700名がコールセンターを中核とした拠点(同社では「ユビキタス」と呼称)をはじめとするオペレーション部門の従事者です。拠点数は現在4拠点(従前のクレディセゾンとUCカードが各2拠点)でオペレーションしていますが、目下、大阪市内(中央区長堀橋)に自前の新センターを建築中で、10月以降に東京のセンター(従前のクレディセゾン拠点:中野区)と東阪2拠点体制にします。これにより、分散コストの削減を図ります。また、大阪新センターはフロアをフレキシブルに間仕切りできるように設計しており、今後のアウトソーシング事業の本格化に備えて、クライアント企業のロケーション要求に柔軟に対応できるようにしています。
集約・統合化でコスト要求に応える
課題は新業態でのプロセス管理の確立
――プロセシング業務の受託企業(アウトソーサー)として、クライアント企業への訴求ポイント、メリットはなんですか。
栂野 処理業務量の増加や顧客ニーズの多様化に伴い、プロセシング業務のアウトソーシングニーズは高まっていますが、同時にローコストオペレーションの要求が強まっているだけに、業務の集約・統合と効率化によって、コストメリットを打ち出すことが最大の訴求ポイントとなります。カード事業で最もコストと手間がかかるのは、システムとオペレーションのインフラ整備ですが、とくに、オペレーションインフラは、例えば、会員数が100万人であろうと1000万人であろうと、基本的な仕組みは変わらず、言い換えればヨコ展開しやすいことから、集約・統合効果を発揮しやすくなります。まずは拠点統合が先決で、続いてオペレーションプロセスを簡素化していきます。従前のクレディセゾンで約5500、UCカードで約9400のオペレーションプロセスがありますが、今後、一体化できるものから順次簡素化し、システムの再構築と併せて段階的に統合していきます。また、金融機関でとくに重要なセキュリティ環境にしても、セキュリティ整備で規模による違いはさほど無いわけですから、統合効果によってセキュリティコストの単価は下がることになります。さらに、クレディセゾン、UCカードとオリエントコーポレーション(みずほフィナンシャルグループ系)の3社が、3月にオーソリゼーション(加盟店がカード発行会社に問い合わせる会員の適正な与信とカード不正使用の有無の承認)の共同化を発表していますが、システム的に2サイトで運営、つまりオーソリゼーションのバックアップ機能を有していることなども、効率化と利便性アップの利点となります。
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