新築顧客へもヨコ展開へ
成功の決め手はCS評価
――今後のビジネス展開は。
加藤 当社のビジネスモデルの理解と浸透をさらに図り、営業マンからの情報提供を促進することと、お客様から直接コンタクトをいただく比率を高めていくことが当面の方針になりますが、加えて三井不動産グループの新築物件のお客様に対するサポートサービスをビジネスとしてどう取り込んでいくかが、次年度以降のテーマになります。また、サポートサービス会社のスタンスとしては、CSのさらなる向上と、三井のリハウスひいては三井不動産グループのブランド醸成に一段と寄与していくことが大きなミッションと考えています。
――CS調査はどのように。
加藤 不動産流通業界において、アフターサービスやCSという発想が出てきたのは、残念ながら最近になってからです。そのなかで三井不動産販売はいち早くCS調査に着手しています。昨年からは、三井のリハウスをご利用いただいたお客様に郵送でアンケートをお願いし、「住宅購入を検討している知人にリハウスを紹介したいか」を11段階で評価していただくことで、顧客満足度を数値化する新しい指標を導入しました。また、リフォームや引越しなど各パーツごとのアンケート調査(5段階)は当社が引き継ぎ、さらに拡充しているところです。とくに、不満足評価については、機会あるごとに提携会社・業者の幹部を集めて要因の分析と対策検討を行い、教育・指導に活かすなど、日々改善に努めています。当社の事業、そしてこの新たなビジネスモデルが成功し、大きく進展できるか否かの決め手は、なによりもお客様の評価です。ここで高い評価をいただければ、それが営業マンや提携会社に伝わり、当社にも還元されてくるからです。お客様と営業マン、提携会社・業者を有機的につなぎ、それぞれにメリットをもたらす情報のハブになりたいと考えています。そして、リフォームや引越し、インテリアコーディネートだけでなく、お客様に喜んでいただける新しいサポートメニューを取り揃え、「あそこに頼めば住まいのことはなんでも任せられる」と言っていただけるような、住みかえのコンシェルジュデスクになることが、究極の目標です。
(聞き手・鈴木 信之)
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