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フルIP化で一元管理
新たにSAPパッケージを導入

――新システムの特徴を教えてください。

寺師 システムインフラをフルIP化し、音声系と業務系アプリケーションを柔軟に連携できるようにしました。もちろん、障害時に備え、ホットスタンバイの二重化構成で信頼性を確保しています。そして、業務アプリケーションには新たにパッケージ製品のSAP CRMおよびBIを導入しました。これにより、基幹プラットフォームを統一することができ、従来は多くの工数を要していた4拠点の要員計画(WFM)・品質管理(QM)などをスムーズに行えるようになりました。またBIによって、コンタクトセンター内で稼働するさまざまなシステムを一元管理し、KPI指標の可視化やお客様の情報を横断的にデータ集計できます。さらに、BIに取り込んだデータを分析しドリルダウンすることで、センターでの実対応に即反映できるなど、改善スピードを向上させることが可能です。

――パッケージとしてSAP製品を選んだ理由は。

寺師 パッケージの利点は機能拡張のしやすさです。コンタクトセンター内だけでなく、修理系、ユーザー管理系とのシステム連携が多いことを考えると、なおさらです。一方で、パッケージ仕様に拘束される面もありますが、今回は自ら(自社)の業務プロセスを変え、極力パッケージに合わせることを主眼にしました。SAPを選択したのは、当社とアライアンス関係にあることもありますが、それ以上にCRMのグローバルスタンダードである点がポイントでした。コンタクトセンターに限れば、他にも有用な製品はありましたが、CRMやBIというトータルソリューションでみるとSAPが最適で、当社・当センターの目指す方向と合致しています。

――フルIP化、情報の一元管理により、センター内部の生産性が一段と向上することは分かりますが、一方で顧客の利便性という観点では、新システムでどう変わるのでしょうか。

寺師 そこが一番重要な点で、システム一新の最大の理由でもあります。コンタクトセンターのスタッフが、入力や画面確認といった内部の作業に時間を取られず、よりお客様とのコミュニケーションに専念できるシステム構築を目的に、従来システムを大幅に刷新しています。現場スタッフの操作性の向上では、ソフトホンを用いることで誤ダイヤルを防止したり、電話機能をパソコン画面に統合して、作業軽減と正確性の向上を図りました。一例をあげると、会話を遮ることなく内部にエスカレーションできるよう、操作画面にモニタ招集・応答のボタンも設けて、スムーズなお客様対応となるよう工夫しています。また、従来はお客様との応対履歴を自然文で入力していましたが、スキルによるバラツキがどうしても生じたり、検索する際に分かりにくさが伴うため、これをプルダウン方式にして、応対状況をメニュー選択すると履歴に反映されるように改善しました。これにより、問い合わせやお客様の傾向分析が自動的に可視化でき、原因究明や対処もしやすくなりました。さらに、スタッフ用のFAQや事例検索に、通常のキーワード入力だけでなく「項目絞り込み機能」を追加したことで、検索スキルに左右されないナレッジの効率的な利用の促進も図っています。用いたナレッジがどれだけ有効だったかについては、応対履歴と参照事例(ナレッジ)を紐付けしていくことで、その度合いを測ることができ、ナレッジの効率的な改善や回答プロセスの検証、ひいては一次解決率アップなどの応対品質向上につなげることができます。

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